待ち焦がれた石たち。
オーダーから1年以上。カナダから美瑛にやってきました。
10年前に父が輸入した薪ストーブ。
大きな大きな薪ストーブ。
その厚い鉄板の内側の、耐熱煉瓦たちです。
手前の2枚は天井です。
僕が美瑛に移住して5年。
耐熱煉瓦も日々消耗し、
補修しながら使っても、燃焼効率は悪化。
僕が屋根から落ちて、背骨を折ったその冬に
とうとう割れてしまいました。
あれからもうすぐ1年。
死んでもおかしくなかった僕が、新しいチャンスをもらい
今このストーブに命を入れようとしています。
ストーブの灰を全てきれいに落とし
すすを払い、古いレンガを丁寧にとりのぞき
新しいレンガを入れる・・・
全て自分ひとりでするつもりです。
亡き父と会話しながら
そして、これから10年の夢を話しながら。。。
古いレンガを取り除きます。
もうボソボソになっていて、すぐに砕けてしまいます。
新しいレンガを丁寧にはめ込んでゆきます。
何種類かの大きさがあり、英語のパンフレットとにらめっこ。まるでパズル。
すっきりとはまり、完了です。
夜、家族全員集まって
「また10年お世話になります」の気持ちで
火入れ式をしました。
小さな火からゆっくりと焚いて
だんだん大きく・・・
真新しいレンガのストーブ
10年前、パートナーを急に失った父は
どんな気持ちでこの炎を見ていたのでしょう。
この香りとやわらかな暖かさ。
ぱちぱちと心地よい音。
丘の上の小さな家に、
今、冬がやってきました。
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