風
美瑛の丘のおもちゃ屋さんには
必ず丘の方から風が吹きます。
木々や家など遮蔽するものの何もない
広陵とした雪原。
風が遠くの方から、粉雪を舞い上げて近づいてくるのが見えます。
あたかも白い波のようです。
こんな話を友人にしていたら
メールが届きました
「遊学していたロシアの地を思い出しました。真っ白な、音一つない世界。
そういえば、ロシア語では雨(雪)が降ることを日本語に直訳すると
「雨(雪)が歩いてくる」というのですよ。
美瑛でもきっと同じような世界が見られるのでしょうね。」
そうか「歩いてくる」かぁ
ごうごうと寒さを運んでくる風。
雨や雪と比べると、走ってくる感じでしょうか。
とにかく「訪れる」という表現が
なんだか友のような、お客さんのようないい表現です。
「あぁ 風が やってきた」
そう言ってみると
気持ちがすこし楽になりました。