美瑛の丘の心象風景  おもちゃ屋さん日記

美瑛の丘の上にある 小さなおもちゃ屋さんからの物語

ぶどう色の夜

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ふらりと外に。
誘われるようにふらりと。
 
 
そんなことが出来るのは、冬だからなのです。
 

少しあたたかくなってくると
夜の散歩が楽しくなります。
雪はぶどう色
遠くの雲の下は、隣の街の灯。
星がひとつ ふたつ
 

月明かりに雲の影が
雪原をゆっくりと流れています。
 

夜出歩いて、危険ではないのですかって?
冬はくまが冬眠しているので逆に安心(^-^)
最近は冬眠しない(できない?)くまもいるそうですが・・・
 
 
 
美瑛の丘のおもちゃ屋さん  店長美瑛冬日記

 

キタキツネの瞳

 

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「鋭い」という表現は似合わないような

裏葉柳(うらはやなぎ)色のまなざし。

 

まだ

臨戦態勢ではなく

音も無く僕の前を横切っていきます。 

 

望遠レンズ越しのこの瞳が

妙に心に焼きついてしまいました。

犬の瞳とは違う

静かで強い瞳。 

深い雪の下にいる獲物を狙いつつ

自分の命も捧げているような・・・

 

 

「生きることへの強い意志と

 生かしてくれているものへの深い従順」

 

 

この厳しい冬の美瑛に生きている

彼らにそれを教えてもらった。

僕はそう思うのです。

 

 

 

 

美瑛の丘のおもちゃ屋さん  店長美瑛冬日記

もうすこし 美瑛の丘で君を見ていくよ

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もう少しで
届きそうな気がする
そう思って枝を伸ばす。

  

そのまま
そのまま

 

お日様は少しずつ近づいているよ

  

そのまま
そのまま

 

 

せっかくだから
僕はもうすこしここにいて
君がお日様を抱くのを
見ていくよ

 

 

 

美瑛の丘のおもちゃ屋さん   店長美瑛冬日記

月の砂漠をはるばると

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月の冴えた午前4時

 

 

キタキツネのつがいが
とぼとぼと
一筋に歩く姿

 

 

『月の砂漠を はるばると
  旅のらくだが 行きました
  金と銀との くら置いて
  二つならんで 行きました』

 

ふるい歌が心に浮かびます
後から歩いてくるのはメスでしょうか
その距離が、ちょっと切ない。

 

『ひろい砂漠を ひとすじに
   二人はどこへ いくのでしょう
   おぼろにけぶる 月の夜を
   対のらくだは とぼとぼと
   砂丘を越えて 行きました
   だまって越えて 行きました』

 

 

やがて美しい月は霧に汚れ

2匹の姿は

何も見えなくなりました。。。

 

 

 

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