今回の事、自分でも忘れないように
書き留めておこうと思います。
今年はめずらしく雨の多い夏でした。
僕は屋根の雨漏りと戦っていました。
この家は父が美瑛の方々と協力して
2年かかって作りました。しっかり丁寧に作られていますが
10年の月日が流れ、色々なところが痛んできました。
施工業者に依頼してしまえば
早くきれいに済んでしまうことも
自分にとっては人生の大切な「課題」のようで、
「まずは自分でやれるところまでやってみる
やりつくしたところで依頼する」
それが暮らしの基本のように思っていました。
そのたびに人とつながり
知恵をお借りし、手をお借りし
残された道具の意味を知り
亡き父と話をしているようでした。
今回の雨漏りも、友人の建築家と屋根を検査し
怪しいと思われた箇所をひと夏かかけて修理しました。
そして全て完了したのは、短い秋が終わろうとしていた時でした。
これでもう大丈夫!やれる事はやった!
でも
雨漏りは止まりませんでした。
苦し紛れのシートの上に、悲しく雪が積もりました。
屋根から落ちた11月15日
その日は朝からあたたかく
雨が降っていました。
このまま冬を越して
春になったら専門業者に依頼しよう
そう思っていたはずなのに
この「雨」に気持ちがゆれました。
風でシートがめくれていたのを思い出したのです。
「雪はまだしも、雨はまずいな
シートの隙間から雨が入って、凍って原因がひろがるかも」
そう思いながらも
「この状態の屋根は危険だな、明日の天気はどうだろう」
そんな冷静さも持っていました。
調べると明日は晴れ、明日やろうと決めました。
ところが
いつもは子どもの迎えや習い事への送りなど、忙しいはずの夕方
めずらしく、ぽっかりと時間が空いていたのです。
そして雨がやんでいるではありませんか。
「今なら出来る」
一度は明日やろうと決めた気持ちはどこかへ飛んで
防寒具をしっかり着込んで
雨の日用の滑りにくい靴を履き
気がつくと僕は10mの屋根の上に立っていました。。。
事故の記録【後編】へつづく
美瑛の丘のおもちゃ屋さん 店長日記