美瑛の丘の心象風景  おもちゃ屋さん日記

美瑛の丘の上にある 小さなおもちゃ屋さんからの物語

天に伸びる光



       思いがけない来客がありました


       亡くなった父の古くからのご友人。




       なつかしい話に時を忘れ
       外の景色もいつしか夕暮れに・・・
       さぁそろそろ帰ろうかという時に
       紳士の目に留まったのは、電話の横の赤い小さなガラス球


       「おーーーこれは僕が職人に作らせた、特別なもんだよ」


       小さなガラスのオブジェに話が咲きます。
       「宝物は自分で持っているよりも どんどん人にあげるもんだなぁ
           その人が、自分よりもよっぽど大切にしてくれる」

      

       大きな会社を経営し、
       後進に自分の持てるものを注ぎ込んだ
       紳士の生き方そのものです。

       
       
      


       夕日の光は
       天にまっすぐ伸びて・・・
       



      「また、ゆっくりお話ししましょう」 
            


       ガラス球を手に乗せて
       にこにことしたお顔でそう言うと
       紳士は帰ってゆかれました。



    

   
       
動物ぬいぐるみ通販本舗   店長北海道移住日記