美瑛の丘の心象風景  おもちゃ屋さん日記

美瑛の丘の上にある 小さなおもちゃ屋さんからの物語

ついに北海道美瑛に移住します



       家族で北海道美瑛へ移住することにしました



       準備に4年間もかかってしまいました。
       でも
       僕にとって、必要な時間だったのだと
       今は思います。




       「なぜ北海道?なんで美瑛??」




       そんな質問をよくいただきます。
       興味のない方はスルーしてくださいね。。。



       きっかけは13年前
       僕の結婚の1ヶ月前のことです。
       「おまえが結婚すると、家族で旅行もできなくなるから」
       という父母の提案で
       縄文杉で有名な「屋久島」へ行くことにしました。




       海がめの孵化や屋久杉の素晴らしさを妹と見て回っている間
       父母はダイビングをしていました。
       昼過ぎ、気持ちのいい天気だった空がにわかに曇り
       さーーっとやさしい雨が降り、またまぶしい青空。


       「不思議な天気もあるもんだ」そう僕が思っていたちょうどその時刻、
       ダイビング中の心筋梗塞で、母は天に召されて行きました。






       母の葬儀には1000人近い方が集まり
       父は母のことを何もわかっていなかったことに愕然としました。
       自責の念とともに父は誰とも口をきかず、食事もとらず
       もうだめかと僕たちは思いました。


       


       そんな父がいきなり
       「北海道へ移住する!」
       そう宣言し、周囲の反対も押し切って
       丘並みの美しい場所に美術館を建築依頼してしまったのです。



       それでも父が元気になるならと
       しぶしぶ賛成したのでした。





       ところが!
       幾たびのやり取りで不審に感じた父が北海道へ行ってみると
       そこには土台しかなく、施工仲介者は夜逃げしていたのです。


       数千万円を踏み倒され
       信頼していた人に裏切られ・・・今度こそ終わったと思いました。




       それなのに父は残ったわずかなお金を持って
       単身カナダへ行き、自ら材料を発注
       こつこつと自分で建て始めたのです!
       大工でもなんでもない彼がたった一人で・・・



       このうわさは、瞬く間に広がり
       一人、また一人と
       多くの方がボランティアで建築に加わって下さいました。
       そして、
       いつのまにか父の周りには
       あたたかいコミュニティが出来上がっていたのです。

       
       僕たち家族も夏に冬にと加わり
       とうとう2年がかりで美術館が出来上がりました。




       しかし
       その時の無理がたたったのか
       厳しい気候のせいか
       父は肺を病んでしまいました。


       地域の方との楽しい交わりや
       石釜で全粒粉のパン焼きも
       たった1年半の事でした・・・




       父が火葬された日、
       美瑛の丘には大きな大きな虹がかかったそうです。。。








       僕はクリスチャンで
       この世の中のすべてに偶然はなく
       神様から与えられる「必然」と受け止めています。


       この一連のことを僕の人生の意味と使命につなげて考えた時に
       自分の「ミッション」がはっきり見えたのです!



       ヨーロッパの木のおもちゃを輸入して
       子どもの遊びの学びを13年した私と、
       小学校の教諭として
       子どもの心のつながりをテーマに20年心砕いた妻。
       そして動物好きの子どもたち2人。


       この家族4人が北海道人も住みたくないというほど厳しい寒さの美瑛で
       そこでしか体験できない素敵なことを
       たくさんの人たちと共有してゆく姿が!!


       この自然の中で僕らのテーマは


       「家族」

       
       親と子という家族
       地球と人という家族
       腹を割って話せる友としての家族
       痛みや弱さを支え合い励ましあう家族
       同じミッションを共有する同志としての家族



       家族というつながりを深めたい
       家族というつながりを楽しみたい




       そう願っています!


       これから新しいスタートです
       どんな素敵な出会いがあるのか
       素晴らしい体験が待っているのか
       胸躍ります!




       励ましてくださった多くの方に感謝でいっぱいです!
       ありがとうございました!!
       そして
       これからもよろしくお願いします!!





にじのつみき 代表 竹川