美瑛の丘の心象風景  おもちゃ屋さん日記

美瑛の丘の上にある 小さなおもちゃ屋さんからの物語

少女と着せ替え人形の・・・やさしい時間・・・


40年前長女の誕生祝いに女の子の人形を戴きました



着せ替え人形女の子をお買い上げ下さった方から
メッセージを頂戴しました



「40年前長女の誕生祝いに女の子の人形を戴きました
とても気に入って長いこと大事にしていましたが、
引っ越しを繰り返すうちに失くしてしまいました。
今でも残念に思っています。


来年一月に、その長女が女児を出産の予定です。
顔立ちや雰囲気が殆ど変りなくとてもうれしいです。
きっと気に入ってくれると今から楽しみにしています。」



メッセージを読みながら、
思い出の中の、そのお人形
とても大切にされている様子が目に浮かんできて


幸せな気持ちになりました。




この本をご存知でしょうか
『なおみ』1982年1月1日発行 福音館書店(多分絶版)
谷川 俊太郎作 沢渡 朔写真



少女と日本人形「なおみ」との間の
ちょっと不思議でやさしい時間・・・


谷川俊太郎さんの美しい言葉と
沢渡朔さんのノスタルジックな写真が印象的です。





「なおみ」に命を吹き込む少女の
純真さの中にある
  ちょっと危ういような
  ちょっと残酷なような
        美しい想い・・・



きっと、この位の少女の住む世界には、
大人には(男には?)決して理解できない
短くも大切なひとときがあるのでしょうね。




6歳の少女は晴れた日も、雨の日も
「なおみ」といっしょです。


2人で本を読み
2人で眠り
けんかしたり
仲直りしたり・・・



そして・・・
いつしか「なおみ」は少女の前から姿を消します



次に出会うその時まで。。。








今年になって無事ご出産なさったことを
お知らせくださいました。

ほんとうに良かった(^−^)
そこに添付してくださった写真を見てびっくり!


メッセージには
お人形が着ている着物は、二年前に地元の有閑マダムの
趣味の会の発表会で求めたものです。
古裂で作った本仕立てです。
帯は同じく古裂で私が作りました。」
とありました。




胸が熱くなりました
きっと、物に命を吹き込むことって
こういうことなのですね。



おばあちゃんが思いを込めて作ってくれた、
この着せ替え人形
お孫さんにとって、かけがえのないお友達になってくれるでしょう。



そして少女時代の美しい時間をいっしょに過ごして
次の世代に受け継がれてゆくのですね。









物語の最後に
少女が「なおみ」ともう一度出会うのは
少女が「母」になった時でした。



そして母になった少女は
自分の娘の隣に、そっと「なおみ」を置くのです。。。





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