ここにぼろぼろになった小さなオルゴールがひとつあります
もう、ゼンマイをまいても音は出ません。
すっかり擦りきれてしまいました。
修理すればな直るのでしょうけど、違う曲になるときいて、それはやめました。
これは最初の子どもが生まれたときに出産祝いにいただいたものです。
出産祝いとしては、かなり高価な贈り物でした。
家の形で、絵が全面に描かれています。絵本作家の「エトマーさん」の手描きです。
なんだかのほほんとした、あたたかい絵柄が好きで、赤ちゃんの枕元にいつも置いてありました。
娘はとにかく良く泣く子でした。
特に寝かしつけは大仕事で、「うあーうあー(2階へ行け)」といわれれば抱っこして二階へ上がり、
しばらく抱っこして、ようやく寝るかと思いきや「あうーあうー(1階へいけ)」・・・
もう腕がパンパンになって、やっと、すやすや・・・
でも、布団へ降ろすときがこれまた一大事!
そーーっと そーーーっと
頭の後ろに入れた最後の指一本がぬけない・・・えいっ!
「おぎゃ〜〜〜〜」「・・・」(^^;
そんな時のBGMがいつもこのオルゴールでした。
この曲を聴いて眠ってくれたかわいい姿をこれを見ると思い出します。
いまは娘の机のガラス戸の中。
小学一年生になって少し生意気な女の子も
そんな頃があったことを語ってくれるのです。