父さんへ
念願かなって
父さんの師事した京都の石窯研究会竹下先生が
美瑛の丘のおもちゃ屋さんに来て下さいましたよ。
家の真ん中にある大きな石窯
今日
みんなで火を入れました。
父さんが最後にこの石窯でパンを焼いたのは
いつだったのでしょうか
窯の中には、その時の空気がそのままありました。
生地の仕込みは妻が頑張りました。
竹下先生と一緒に
使っていた道具を探し出し
掃除し手入れし、動かしました。
どうしてこれがここにあるのか
何のための物なのか
使いながら、やっとわかったよ
もう一度
父さんの生活をなぞったようでした。
息子も先生に習って
愉しんでいましたよ。
そんな彼を見ているのが愉快でした。
生地を整形し
まるめ
父さんの使っていた鉄板に残っている
パンの跡にそっとのせて
石窯に入れました。。。。
温度も300度。
順調です。
20分後、いよいよ焼き上がり！！
そっと石窯から出しました！
家中麦の香り
さっそく切って、みんなで食べました。
「あぁ 父さんのパンだ 」
そう思って
先生の前なのに
少し泣いてしまいました。
先生はやさしく笑っています。
父さん
ありがとう。
今日は我が家の、小さな記念日です。。。
